小説について(いろいろ考えてみる)
小説『星の王子さま』
サン=テグジュペリ作
内藤 濯訳
を読んでみました
私は岩波書店のオリジナル版を読んでみました
この作品の翻訳権は消失しているため
様々な出版社から新訳版が出版されています
詳しく書くと
著作権法第27条で「著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する」と規定されています。旧著作権法下では死後50年間にわたり翻訳権の権利が認められていたため
その保護期間が過ぎて権利が消失したためです
(現行法では死後70年間に改正されています)
一言でいうなら「今は誰でも自由に翻訳していいよ」ということです
有名な文学を大人になってから読むと様々な発見が訪れるのだと感じました。
私は「星の王子さま」を児童文学かなんかだと勘違いしていましたが、全然違いました。約130頁と1時間半ほどでスラスラと読めてしまいましたが、内容を本質的に理解するにはちょっと難しいテーマでした
日本で翻訳出版されたのが55年くらい前で、原作は1943年に出版されたとあったので、当時の歴史的な時代背景や作者の境遇のことを調べて知り、内容が「戦時中に書かれた話だったのだな」と少し理解が深まりましたが、小さな子供には難しい内容でしょう
本には対象年齢は小学校6年、中学以上とありました
訳者あとがきによるとフランス人作家のサン=テグジュペリは1900年6月29日にリオンに生まれ、1944年に7月31日にフランスの飛行中隊長として、コルシカ島の沖合を偵察しているうちに、姿を消したといわれている人だと書かれていました。
彼はフランスから1943年に北アメリカに亡命しました。当時フランス本土が大戦の激化で戦地となる中で執筆された作品が「星の王子さま」です。
あとがきでは「人によっては、この物がたりを逃避の文学と言います。苦痛となっている当面の問題、つまり祖国の急に直接には触れずに、いわば散文詩風な美しい形で物がたりの筋を運んでいるからです」と書かれていました。
私が心に残ったのは実業家と王子さまのやりとりの中での
「星は、いったい、誰のものかね」
という定義を実業家が話していく件と
「ぼくは、この世に、たった一つという、めずらしい花をもっているつもりだった。・・・・・・」
からの王子さまの現実を実感してしまう点など
現在でもなるほどと感じてしまう視点がいくつかありましたが、感動する部分は人それぞれ違うと思いますのでここまでにしておきます
当時の大戦時のフランスの様子を破茶滅茶な感じで映画にしたのが、クエンティン・タランティーノ監督作品でブラッド・ピット主演の『イングロリアス・バスターズ』です
この作品は2019年5月2日現在ネットフリックスで視聴可能です
関連施設として神奈川県の箱根に
『星の王子さまミュージアム』があります
私も以前からその存在は知っていましたが
小説を読んで足を運んでみたくなりました
旅行で行く際は
温泉旅館に泊まって箱根を
満喫しても楽しそうです
TBSのホームページに情報がありましたので
リンクとして貼っておきます
料金やアクセス、施設の説明など調べられます
toogoood.comでした